第66回 父の四十九日法要

この前の日曜日に、父の四十九日法要があった。
青空の中、この時期としては少し暖かく、とても良い四十九日法要を行うことができたと思う。

今年の冬、父の認知症が急激に進行し、次々と問題が起こった。
このままでは家族の方がおかしくなってしまうということで、入院していた病院を退院した日に介護施設に入所した。
入所中に肺炎を起こし、大きな病院に入院。
回復したと思ったら再度肺炎を起こし、そのまま亡くなってしまった。
数日後には退院することが決まっていた。
享年79歳。

父が最初に肺炎を起こした時、担当の医師に「これから肺炎を繰り返す。いつ亡くなってもおかしくない」と言われていた。
そう言われていたので覚悟はしていた。

父の認知症の急激な悪化、入院、施設に入所、肺炎で入院、死去。
その後、葬儀の準備、位牌や仏壇の手配と魂入れ、死後のさまざまな事務的な手続き、四十九日法要の準備と、しなければならないことが一気に押し寄せてきて、本当に大変だった。
四十九日法要が終わって、やっと一息ついたところである。

それでも、まだまだすべきことはある。
人が亡くなるということは本当に大変だ。

仏教の教えでは、死後四十九日目に、仏様のいる極楽浄土へ行くのだそうだ。
父はちゃんと行けたと思う。
ご住職のお話では、死者は極楽浄土へ行くと、きれいな蓮の花が咲く池の周りで、毎日、阿弥陀様のありがたいお話を聞いているのだそうだ。

ご住職をはじめとして、葬儀、四十九日の法要などでお世話になった皆様、病院や施設のスタッフの皆様、そして生前父と関わりのあった皆様、本当にありがとうございました。

境内にある銀杏の木

第65回 「平和の俳句」鑑賞

毎年8月に東京新聞で「平和の俳句」が発表されている。
読者に「平和の俳句」の投句を呼びかけ、俳人の夏井いつきさんと作家のいとうせいこうさんが選んだ句が、毎日1句、計30句発表されるのだ。
今年の応募は昨年を524句上回り、計6748句だったそうだ。
今年は私も投句した。

国語と社会の勉強を兼ねて、塾生全員に今年の「平和の俳句」30句を紹介し、鑑賞してもらった。
以下で塾生の鑑賞文を紹介する(提出してくれた塾生のみ)。
日付は入選句の新聞掲載日。塾生の名前はペンネーム。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃など、残念ながら世界は平和ではない。
このような時期だからこそ、多くの人に平和について考えて欲しいと思う。

なお、「平和の俳句」は、東京新聞のホームページ30句ですべて見ることができます。
興味のある方は「平和の俳句2023」で検索して下さい。

先に射つ前に射たれる水鉄砲
2日  米谷 隆(75) 石川県小松市

水鉄砲は水を使った遊びなので、平和だと感じることができる俳句だと思った。(H)

教室にはだしのゲンがいない夏
5日  立部 笑子(49) 愛知県日進市

私はたぶん尚朋スクールに通わなければ「はだしのゲン」を知らなかったと思う。「はだしのゲン」が教室に置いてあった時代と今は変わってしまったのだと思った。(Y.K)
                                                              

黒い影アイス片手の六日かな
7日  渋谷 晴(15) 東京都大田区

8月6日に広島に原爆が落とされて、人が一瞬で黒い影に変わってしまった。それを見て残酷だと思った。(のりのりまさのり14さい)

ひらひらと戦車の前を舞うアゲハ
10日  百田 吉江(82) 福井県若狭町

前は平和だったのに、時代とともに争いが起きている中、アゲハは時代が変わってもいつも通り平和に飛んでいるんだなと思いました。(ちぃ山)

戦争は鉄の塊より冷える
11日  佐藤 蒼真(16) 愛知県豊橋市

戦争というものはとても悲しく、冷たいものということがこの句を見て改めて理解できた。(K) 

皆の者銃を握るな手を握れ
20日  寺沢 大登(15) 名古屋市西区

戦争で負けた日本、銃や武器ではなく、みんなで力を合わせて協力していこうという思いがあるのかなと思った。(ほげ)

今の時代に合っている。戦争をしないで、助け合おうという思いが伝わってきた。(星)

戦争を知らない世代の人が平和を望んだ俳句になっている。(せっきー)

戦争なんかしてないで、みんなで仲良く手をつないでほしいという思いにすごく共感しました。(ガク)
                                        

大切な大事なものは平和です
24日  岩崎 岳(35) 東京都国立市

言っていることにすごく共感できた。大切なのは生きること。平和であればみんな幸せだと思う。生きるためには幸せが必要。(アリ)

おかあさんアンパンマンならとめられる?
26日  松尾 実香子(34) 愛知県西尾市

とても平和だと思っていいなと感じた。(ゆうこる)

テレビの中では悪者に必ず勝つアンパンマン。小さな子の一言が平和を呼びかけているようで、それを俳句にしたのがおもしろいと思った。(湯)

小さい子がかわいらしく言っているようでかわいい。(アキ)

まだ戦争のことを知らない小さな子が、お母さんに言っていると考えると悲しい気持ちになった。(白)

小さい子がおかあさんに「アンパンマンなら戦争をとめられる?」と聞いたのかと思うと、悲しい気持ちです。アンパンマンじゃこんな大きな戦争はとめられないと思います。
(クマ)

子どもがおかあさんに、アンパンマンなら戦争をとめることができるかと聞いている。その質問に対して、お母さんはアンパンマンでも戦争はとめられないと思っている。
(ゆゆこ)