第148回 宮島未奈著『婚活マエストロ』

宮島未奈著『婚活マエストロ』(文藝春秋)を読む。

『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)で大ブレークをした宮島さんの3冊目の小説。

主人公は40歳のフリーライター・猪名川健人。
彼はネットの「コタツ記事」を書いてなんとか生活している。
結婚願望はない彼だったが、婚活パーティーの取材をきっかけに、婚活パーティーに深くかかわることになっていく。

「婚活マエストロ」と呼ばれている鏡原奈緒子も魅力的な登場人物だ。

宮島さんの文体は読みやすく、しかも読者を物語に没頭させる力がある。

予想通りの結末で終わるが、それも心地よく、読後感が良い。
『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』同様、元気がもらえる小説だ。

もちろん、私は参加しないけれど、「婚活パーティー」はなかなか興味深いものだと思った。

おすすめの一冊です。

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