第166回 最高の試合

4月27日、ライオンズ対オリックス戦を観戦。
今年最初の公式戦生観戦だ。

緑豊かなベルーナドーム(埼玉県所沢市)は、新緑のこの季節が一番美しく、野球観戦には最高なのである。

久しぶりに試合開始から終了まで観戦する。

この日の試合も、ルーキーの渡部聖弥選手が躍動した。
5回裏の段階で、4割6分2厘、得点圏打率6割だった。
この日の成績は、3打数2安打、2打点と大活躍だった。

6回まで、ライオンズは2-0と勝っていたが、7回表にオリックスの中川圭太選手の2ランホームランで同点になってしまう。

9回裏のライオンズの攻撃は見応えがあった。

オリックスの投手は守護神マチャド。

5番の栗山巧選手は、レフトフライで1アウト。

1アウト走者なしで、6番の外崎修汰選手がレフトへのヒットで一死一塁。

7番の元山飛優選手が送りバントを決めて2アウト2塁。

8番の古賀悠斗捕手のところで代打、平沼翔太選手。

球場にはチャンステーマ4が流れ、大いに盛り上がる。

その平沼選手に対してオリックスは申告敬遠で二死一二塁。

9番の滝澤夏央選手のところで、西武のレジェンド、今年24年目の中村剛也選手が代打として登場する。

中村選手は、2ストライク1ボールから、レフトへのサヨナラツーベースでライオンズの勝利。

もちろん、この日のヒーローインタビューは中村選手だ。

後日知ったのだが、この日、中村選手の盟友である栗山選手(プロ24年目)が3000塁打を達成した。
プロ野球で64人目、球団生え抜きでは中村選手に次いで2人目の偉業達成だそうだ。

久しぶりにサヨナラゲームを生で観ることができて、最高の一日だった。

ライオンズのファンクラブに入っていると、土日祝日の本拠地開催時に、選手のピンバッチをもらうことができる。
ピンバッチは黒い袋に入っているので、どの選手のものが入っているか、開けてみるまでわからない。

自宅に戻って、袋を開けてみると中村剛也選手のピンバッチだった。

第165回 山田洋次監督『家族はつらいよ』

山田洋次監督『家族はつらいよ』を観る。

この作品は2016年に劇場公開された。

結婚50年を迎える夫婦(橋爪功さんと吉行和子さん)の熟年離婚騒動。
長男夫婦が西村雅彦(現、西村まさ彦)と夏川結衣、長女夫婦が中嶋朋子と林家正蔵、次男カップルが妻夫木聡と蒼井優の各氏。
そしてちょい役で笑福亭鶴瓶師匠。
超豪華キャストだ。

山田洋次監督といえば『男はつらいよ』だが、『家族はつらいよ』の作品中に『男はつらいよ』が小道具として出てきて、くすりと笑える。

安定感のある「ヒューマンコメディー」で、最初から最後までたっぷり笑えた108分だった。

やはり、映画はコメディーが一番だと再確認した。

『家族はつらいよ』は続編もあるようなので、そちらも観てみようと思う。

 第164回 永井紗耶子著『女人入眼』

永井紗耶子著『女人入眼』(中央公論新社)を読む。

ときは鎌倉時代、物語は京の六条殿に仕える周子の視点で進む。
朝廷と幕府の絆を強固にするために、源頼朝と北条政子の娘である大姫入内が計画される。
女性の視点での鎌倉政治史といったところだろうか。

政治や人間関係が複雑、しかも私があまり好きではない鎌倉時代の政治史なので、読み終えるのにかなり時間がかかってしまった。

物語の中で一番印象に残ったのが、北条政子の「毒親ぶり」である。

子ども(大姫)の気持ちはまったく考えず、自分の考えや価値観を押し付けるのだ。
読んでいて怒りを感じた。
大姫が気鬱になり、悲劇的な結末を迎えてしまうのも当然だ。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をもう一度視聴してみよう思う。

それにしても、鎌倉時代の政治史は血なまぐさくて陰惨で、なかなかしんどいのである。

第163回 春にお薦め私の1冊

以下は東京新聞(2025年4月12日)の読書欄、「月イチ読書会」に掲載された拙文です。
本当はもう少し長い文章なのですが、紙面の都合で短くなった上で掲載されました。

若い人にはぜひ

『新装版 竜馬がゆく』全8巻
司馬遼太郎著

出会いの春です。
弱虫だった土佐の「坂本竜馬」は、剣術を学ぶことで自信を付け、江戸に出て勝海舟という師やさまざまな人物と出会って刺激を受け、大きく成長していきます。
特に若い世代に読んでほしいです。
(文春文庫・825~880円)

※写真は、私の持っている文庫(1984年9月20日 第25刷)。
高校時代に買って読んだ本です。
まだ消費税はなく、定価460円でした。

第162回 丸山正樹著『夫よ、死んでくれないか』

丸山正樹著『夫よ、死んでくれないか』(双葉社)を読む

すごいタイトルのこの本は、現在、テレ東で放送中のドラマの原作だ。
ジャンルはミステリということになるらしい。

私は、ミステリ小説はあまり読まないのだが、ドラマの原作本ということで読んでみることにした。

三十代半ばになった学生時代の同級生の女性3人(ドラマでは、安達祐実さん、相武紗季さん、磯山さやかさん)は、それぞれに夫に不満を持っている。
そして、ある事件がきっかけで、物語は予想を次々と裏切る展開で進んでいく。

「衝撃のノンストップミステリ」で、あっという間に読み終えてしまった。

ドラマの方は2話まで進んだが、原作とは違う部分もある。
これからドラマで原作との違いを楽しみたいと思う。

第161回 高井宏章著『新聞のススメ』

高井宏章著『新聞のススメ』(星海社新書)を読む。

著者は元日本経済新聞社の編集委員であった高井宏章氏。
高井氏が、20代の若者2人に1か月間新聞を読ませるという内容だ。
そして、1か月後、新聞に対しての考えがどう変化したか、また自分がどう変化したかを観察した本。

若者の1人は東大法学部、大学院でも法律を学んでいた麻雀プロ。
そしてもう1人は現役の東大生。
当然のことながら、この2人には新聞を読む習慣はなかった。

彼らは、新聞を1日15分程度、1か月間気楽に読み続けてみる。
すると、社会や物事の見方が劇的に変化したのだ。
そして、新聞の魅力を知ることになる。

「新聞は陰謀論へのワクチンになる」「デジタルよりも紙のほうが頭に入る」などは本当にそう思う。

『新聞のススメ』、ぜひ多くの若者に、いや、若者だけでなく多くの人に読んでほしいと思った。

第160回 オープン戦観戦記

今更ながらオープン戦観戦記。

3月11日、ベルーナドーム(埼玉県所沢市)でのオープン戦「西武対阪神」を観戦した。
平日のオープン戦ということもあって観客は少なく、とても快適だった。
観客数は9500人だったようだ。

投手戦の締まった試合だった。
7回裏、西武が1点をとった時だけ球場は盛り上がった。
しかし、この時、私はクレープ屋さんの前に並んでいたのだ。
しかも、店員さんに注文を忘れられていて、4~5人に順番を抜かされてしまった。
やっとクレープを手にしたと思ったら、注文したものとは違うもの。
私にはこのようなことが本当に多いのである。

そのようなわけで、得点シーンを見ることができなかった。

西武は5人の投手の継投で、あわやノーヒットノーランでの勝利かと期待した。
けれど、9回に阪神の前川右京選手の内野安打で逃してしまう。
「さすが西口監督、監督になってもそうなのね」と笑ってしまった。

今シーズン初めての生観戦は、1-0で西武の勝利。
「今年のチームは去年と違う」という感想だった。

3月28日から公式戦が始まった。
最初のカードは日ハムに3連敗。
なかなか厳しいスタートだが、シーズンは始まったばかりだ。
諦めずに埼玉西武ライオンズを応援してゆきたいと思う。