第172回 『金子兜太戦後俳句日記 第1巻』

『金子兜太戦後俳句日記 第1巻』(白水社)を読む。

俳人の金子兜太(1919~2018)は、俳壇の枠をこえて活躍した人。
豪快で、愛嬌があって、見ていておもしろい俳人だった。

戦争中は戦地(トラック島)に送られ、地獄を経験したという。
その経験から、生涯、反戦の思いは強かった。

『金子兜太戦後俳句日記 第1巻』は、1957年から1976年、兜太37歳から56歳までの日記である。

日記では、兜太が、実はとても繊細な面を持っていたということが分かる。
また、当時の俳壇の人間関係や組織の複雑さが書かれていて興味深かった。

『金子兜太戦後俳句日記 第1巻』は450ページで9,900円。
かなりの値段だが、それだけの価値はある。

通っている図書館には第2巻もあったが、しばらく間をおいてから借りようと思う。

彎曲し火傷し爆心地のマラソン  金子兜太

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