第51回 充実した高校生活を!

5月15日に塾通信「Step By Step」の合格特集号が完成し、22日と23日に塾生に配付した。そして、卒業生には記念写真、色紙のコピーなどと一緒に郵送した。
ここ数日、卒業生や卒業生の保護者様からお礼のLINEをいただいている。

LINEには近況も書かれている。
「成績が上位でいる」「苦戦しつつもがんばっている」「勉強と部活を両立している」など様々だが、第26期生たちが元気に高校生活を送っているようでうれしい。

高校生活は本当に短い。あっという間に終わってしまう。
だから、何だっていいので夢中になれるものを見つけて、それに邁進してほしい。
勉強、部活、趣味、なんだっていい。
もちろん、反社会的なことは絶対にダメである。SNSで一生を棒に振ってしまっている高校生も多いので注意されたし。

さて、私の高校時代についてである。
私自身のことを考えてみると、読書に夢中になっていた。正直、勉強そっちのけで本ばかり読んでいた。
そのため、大学受験では苦労したのだが、今となっては、あれはあれで良かったかなと思っている。

私が高校生になって最初に読んだ本は、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』(文春文庫)全8巻だ。
友人にすすめられて読み始めると、おもしろくてその世界にどんどんのめり込んで行った。

土佐出身の坂本龍馬は、江戸に遊学し、さまざまな人物と出会うことによって、人間として大きく成長してゆく。
この歴史小説は、青春小説であり、教養小説(成長小説)として読むことができる。
『竜馬がゆく』全8巻を高1の4月から時間をかけてじっくりと読んだ。このことは、今では懐かしい思い出である。

司馬遼太郎作品については、明治時代を理想化し過ぎている、登場人物を格好良く書き過ぎている、天皇に対する記述を避けている、問題のある「英雄史観」など、言いたいことはたくさんある。
これらについてはいつか当ブログで書きたいと思っている。

それはさておき、「歴史小説は史実ではない」、「歴史小説は歴史を基にした小説である」ということを分かった上で読むのであれば、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』はとてもおもしろく、オススメの作品だ。
是非、青春時代を生きている高校生に読んで欲しい。

卒業生のみなさん、充実した高校生活を送って下さい!