第61回 下野新聞の値上げ

9月12日の下野新聞一面に、10月から値上げをするという案内があった。
現在の税込み3350円から550円値上げして、3900円になるという。

理由は、用紙やインキ代などの原材料費の高騰だそうだ。
新聞販売店でも人件費や燃料費の増加で配達コストが膨らんでいるという。
実際、そうなのだと思う。

今年は、朝日新聞も毎日新聞も産経新聞も値上がりした。
全国5紙の統合版の値段は以下の通りである(6月時点)。

・読売新聞   3400円
・朝日新聞   4000円
・毎日新聞   4000円
・日本経済新聞 4000円
・産経新聞   3900円

読売新聞は、今年の3月に「1年間は値上げはしない」と発表したが、その後は値上げをするだろう。

ちなみに、東京新聞は2950円である。

経営難もあり、全国紙の記事はどんどんつまらなくなっている。
ジャーナリズム精神を失ってしまい、権力に忖度した生ぬるい記事ばかりになってしまった。
文化面や文芸欄はおもしろいが、政治面は読む価値がなくなってしまったと感じている。
全国紙では「書きたいことが書けない」「この会社に未来はない」などの理由で、若くて優秀な記者(優秀な記者ほど)がどんどん辞めていっているそうだ。
まさに「貧すれば鈍する」である。

現在、私は東京新聞と下野新聞の2紙を購読している。
どちらも今の私には欠かせない新聞である。

ジャーナリズム精神を失っていない東京新聞は、読む価値がある新聞だ。
また、下野新聞は、地域の情報を得るためにはとても重要だ。

それにしても、「新聞」の将来が非常に心配である。
私が塾経営を始めた26年前は、塾生の家庭の新聞購読率は90%くらいあったと思う。
現在は20~30%くらいになっているのではないか。
電子版さえも読まれていないと思う。

新聞大好き人間、しかも「紙派」の私としては、とても悲しい現実である。
そのうち戸別配達制度も維持できなくなってしまうのではないか?

今回の下野新聞の値上げを機に、購読を止めるという人が増えないか?

新聞の存在について、いろいろと考えてしまった。

第60回 嫌な感じ

8月24日、福島第一原発の「処理水」の海洋放出が始まった。
これに対し中国が激しく反発した。
これを受け、中国に対し「中国はけしからん」「中国は日本の敵だ」といったことを主張する人々がいる。
「日本の魚を食べて中国に勝とう」などと頓珍漢なことを言ってナショナリズムを煽るジャーナリストもいて、本当に情けなくなる。

そもそも、福島の漁業関係者の理解を得ることなく、また諸外国の理解を得ることなく「処理水」の海洋放出を始めたのは日本なのである。
この「処理水」の海洋放出は30年は続くと言われている。
おそらく、30年ではすまないだろう。
もっともっと長期に及ぶはずだ。

この「処理水」は本当に安全なのだろうか?
私は水俣病を、サリドマイド薬害を、薬害エイズを思い出した。
すべて、最初は、国は安全といい、不安を感じる人たちの声を無視してきた。
そうしているうちに、被害はどんどんと拡大していったのである。

また同じことを繰り返すことになるのではないか?
私はとても嫌な感じがしている。

今、国や政治家がすべきことは、福島産の海産物を食べて安全性をアピールすることでも、中国を敵視してナショナリズムを煽ることでもない。
今すぐ「処理水」の海洋放出中止を決断することなのである。

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