第88回 あれから13年

昨日で東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から13年が経った。

13年前のあの日は県立高校の合格発表日だった。
その年、全員が第一志望校に合格し、パソコンに向かって塾内向けのプリントを作っていた時に大地震が起こった。
その後、原発事故が起こった。あの時の恐怖と絶望感、悔しさは忘れられない。

それまで、国と電力会社は原発の安全神話を垂れ流し、原発の危険性を訴える人や集団を「危険人物」「危険な集団」とレッテル貼りをし、口封じをしてきた。
その結果があの原発事故である。

事故後、しばらくの間は原発を減らすような動きがあった。しかし、いつの間にか原発再稼働、原発使用年数の延長、原発の新増設など、原発を積極的に活用する方向に進んでいる。

地震が多い日本、しかも使用済み核燃料(核のゴミ)の保管場所さえ決まっていない日本である。
こんな日本に原発は向いていない。
能登半島地震があっても国は原発を積極活用しようとしている。
高濃度の放射性物質を含んだ汚染水は日々大量に発生している。そして「処理水」の海洋放出はこれからも続く。

福島第一原発事故の関連死の中には、生活苦による自死、将来の展望が持てないことによる自死も多いそうだ。
国は国民一人ひとりの生活や幸せを本気で考えているのか。
はなはだ疑問である。

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