5月3日は憲法記念日だった。
日本国憲法施行から77年目の憲法記念日である。
この日、届いた朝刊(東京新聞)をじっくりと読んだ。
東京新聞の一面は、弁護士の伊藤真さんによる第13条(個人の尊重)の解説だった。
社説も憲法について。その他にも憲法についての記事が多く、読み応えがあった。
翌日(5月4日)の東京新聞一面トップは「第10回目の護憲派の大規模集会」の記事。
さすがである。
なお、5月4日の下野新聞も2面に大きな記事があった。下野新聞もがんばっている。
全国紙はどのような扱いだったのだろうか?
後日、図書館で調べてみるつもりだ。
私は、日本国憲法は世界に誇れるすばらしい憲法だと思っている。
日本が80年近く戦争をしなかったのはこの憲法があったおかげだ。
世界の評価は非常に高いのである。
改憲勢力が目指している憲法草案を読むと、非常に恐ろしい。
国民の主権は失われ、言論の自由はなくなり、戦前のような社会になってしまう。
そして、時の政府による独裁が可能となってしまう。
ヒトラー率いるナチスドイツが行ったような社会になってしまうだろう。
「改正」ではなく、明らかに「改悪」だ。
とくに「緊急事態条項」が危ない。
「緊急事態条項」をコロナ禍の「緊急事態宣言」に毛が生えたくらいに思っている人も多いのだが、まったく別物であるということを知ってほしい。
「なんとなく憲法を改正した方がいい」と思っている人には、自民党の改憲草案と現在の日本国憲法を読み比べて欲しいと思う。
ロックミュージシャンの忌野清志郎さんに「善良な市民」(1993年)というすごい歌がある。
「泥棒が憲法改正の議論をしている」で始まる歌だ。
この歌、30年以上も前に作られた歌なのだが、今の日本は、この歌で歌われている社会とそっくり(危機的な状況という意味で)で怖くなってしまう。
是非、たくさんの人にこの歌を聞いてほしい。
そして、平和について、戦争について、憲法について考えてほしいと思う。
※日本国憲法は中学生が使用している公民の教科書にも載っています。
※写真は教科書『新しい社会 公民』(東京書籍)と『憲法を変えて戦争へ行こうという世の中にしないための18人の発言』(岩波ブックレット、2005年)