1回表、国学院栃木が石橋の二人の投手から5点を奪ったとき、多くの人は「ワンサイドゲームになるだろう」と思ったのではないだろうか。
「やはり強豪私立の壁は厚い」「石橋は公立校ながらここまでよくやった」、私はそう思った。
しかし、石橋はここからがすごかった。
準決勝の作新学院戦で好投した入江投手が3番手としてマウンドに立ち、国学院栃木の攻撃を止める。
そしてその後の攻撃(2回裏)で4点を返し、終わってみれば9-8で優勝してしまったのだ。
夏の栃木大会、公立校の優勝は2005年の宇南以来の19年ぶりだそうだ。
学校創立100周年、甲子園球場会場100年の年に、全国大会初出場。
本当にすごいと思う。
石橋の福田博之監督(58)が指導する学校はいつも強かった。
高校野球の指導歴は30以上だという。そして、今回が初優勝。
試合中の表情、試合後の優勝監督インタビューから、人としてもすばらしい方なのだと感じた。
田口主将の号泣しながらのインタビューも良かった。
感動的な決勝戦だった。
石橋、そして国学院栃木の選手のみなさん、すばらしい試合をありがとう。
また、すべての栃木県の高校球児のみなさん、本当にお疲れさまでした。
石橋の選手のみなさん、甲子園での勝利を期待します。
悔いのないプレーをして下さい。
石橋のチアリーダーに所属する当塾の卒業生Aさん、甲子園を楽しんできて下さい。
※写真は、重松清著『熱球』(新潮文庫)。