以下は東京新聞(2025年1月28日)に掲載された拙文です。
元気出る「昭和レトロ」
9日「昭和100年 レトロブームの背景は?」で昭和レトロが特集されていた。
若者にも昭和レトロがブームのようで、成長期にその時代を生きてきた者としてはうれしい限りだ。
もちろん、あの時代のすべてが良かったわけではない。大量生産、大量消費、環境破壊も激しかった。男尊女卑の社会だったし、中学校では今考えれば信じられない理不尽な校則が存在した。かなり未成熟な社会だったのだ。それでも、あの頃は「日本の未来はきっと明るいはず」と思えるような雰囲気があった。それは幻想だったのだけれど。
単なる郷愁ではいけないと思いつつ、あの頃の映像や写真、品々を見ると元気が出る。「昭和レトロ」に元気をもらって令和を生きるのも悪くないと思っている。