第207回 佐藤愛子著『百一歳。終着駅のその先へ』

佐藤愛子著『百一歳。終着駅のその先へ』(中央公論新社)を読む。

当ブログ200回目で、佐藤さんの『九十歳。何がめでたい』の感想を書いた。
このエッセイ読んで、すっかり佐藤さんのファンになってしまった。

佐藤さんの魅力は、自分の考えをはっきりと言うところ、そして無理に時代について行こうとしない潔さがあるところだと思う。

『九十歳。何がめでたい』同様、『百一歳。終着駅のその先へ』でも「佐藤愛子節」炸裂で、読んでいてたいへん楽しかった。

佐藤さんのエッセイは、まだたくさんある。
どんどん読んでいきたいと思う。

下野模試を実施しました

昨日は中学3年生の下野模試でした。
塾生たちは最後まで真剣に取り組んでいて、とても頼もしく思いました。
今回の結果は11月中旬にお渡しする予定です。

次回の下野模試は11月30日です。
その前に、益子中、七井中、真岡東中は定期テストがあります。
(田野中の定期テストは12月です。)
この間にも各中学校で実力テストがあると思います。

受験生はテストに追われて大変ですが、「復習をしっかりと行う」ということを心がけて、がんばって下さい。
応援しています!

第206回 特別授業の感想

10月9日に、中学3年生を対象に、社会(公民)の特別授業「憲法って何だろう?」を行いました。
講師は当塾の卒業生でした。

特別授業を受けた塾生の感想をご紹介します。
(10月20日までに提出してくれた塾生の感想です。)

◆日本国憲法は国民を守るためのものであって、「憲法を変える必要はないのでは?」と思った。国民一人一人の権利はあるのが当たり前で、日本国憲法は国民を守るためにあるということが改めて分かった。授業の最初で「国は何のためにあるのか?」と問いかけられたが、そんなことは今まで一度も考えたことがなかったのでおもしろいと思った。講師に「国は誰もが幸せになるために存在する」と言われてすごく納得した。(授業以外の)私たちの質問と(講師の)回答を通して、これからさらに「勉強を頑張ろう!」と思えた。(Yさん)

◆とてもわかりやすくて充実した授業でした。憲法について深い学びができました。尚朋スクールの先輩の話を聞けて、「私も頑張ろう」と思いました。(Sさん)

◆今回の授業を受けて、公民に興味を持つことができました。これまでは日本の政治にあまり興味がなく、公民は苦手だと思い込んでいました。しかし授業を受けて、国の存在する理由や政治の仕組みなどを学び、公民に対するイメージが変わりました。貴重な機会をいただくことができて、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。(Hさん)

第205回 伊東勤著『黄金時代のつくり方』

伊東勤著『黄金時代のつくり方』(ワニブックスPLUS新書)を読む。

伊東勤さんは西武の黄金時代の名捕手、監督として日本一に導いたこともある。

1980~90年代の西武は、本当に強い集団だった。
あの時代、なぜ西武が強かったのか、この本を読めばよくわかる。

伊藤さんはこの本の中で、球団との確執なども隠さずに書いている。
西武とロッテでの監督時代のこと、韓国でのコーチ時代のことなども興味深かった。

現在、プロ野球はCSファイナルステージで盛り上がっているが、西武には関係ないことが悲しい。
西武のエース、今井達也と髙橋光成の両投手が、今オフにポスティングでメジャーに移籍するかもしれないと報道されている。
両エースが同時にいなくなってしまったら、西武はかなりの戦力ダウンだ。

さて、来シーズンの西武はどうなるのか?

球団や監督、コーチ、そして選手には今年以上にがんばってほしい。
もちろん、ファンも応援をがんばります。

第204回 卒業生による特別授業を行いました

10月9日、中学3年生を対象に、社会(公民)の特別授業「憲法って何だろう?」を行いました。

公民では重要な単元として、憲法を学習します。

講師は当塾の卒業生(第22期生、次男)でした。
現在、大学4年生(法学部生)で、来春から法科大学院に進学します。

「憲法とは何か?」「憲法と法律の違い」「国民主権とは?」「日本国憲法と大日本帝国憲法の違い」などの説明に、塾生たちは目を輝かせて授業に参加していました。

質問の時間では、授業内容以外の質問も受けつけました。
「高校や大学はどうやって選んだのか?」「やる気が出ないときはどうしたらよいか?」「帰宅後はどうやって過ごしたか?」「高校生活は何が楽しかったか?」など、塾生たちは活発に質問していました。

講師が当塾の先輩ということもあり、塾生たちは親しみを持って授業を受けていました。

ぜひ、来年も特別授業を開講したいです。

塾生たちによる特別授業の感想は、後日このブログ内で発表したいと思います。

第203回 伊藤賀一著『もっと学びたい!と大人になって思ったら』

伊藤賀一著『もっと学びたい!と大人になって思ったら』(ちくまプリマー新書)を読む。

伊藤賀一さんは、オンライン予備校「スタディサプリ」(通称、スタサプ)で社会科8科目を担当する「日本一生徒数の多い社会科講師」だ。
大学受験の科目を1人で8科目指導するのは本当にすごいと思う。

現在大学4年生の次男は高校時代に「スタサプ」をやっていたが、そこで伊藤さんの「政治・経済」を受講していた。

伊藤さんは「スタサプ」の講師をしながら、早稲田大学の教育学部を一般受験し、49歳で卒業した。
そして、今度は国立大学の理系学部合格を目指して、勉強と受験を続けている。
大学受験と大学での学びは一生続ける計画らしい。

このバイタリティはどこからくるのだろうか?

私は、大人の学びは、NHKのテレビやラジオ、ネットの動画、新聞や本、美術館や博物館、講演会、カルチャースクールや大学の授業の聴講などで十分可能だと思うのだが。

伊藤賀一さん、すごすぎます。

第202回 照沼康孝著『日本史教科書検定三十五年』

照沼康孝著『日本史教科書検定三十五年』(吉川弘文館)を読む。
副題は「教科書調査官が回顧する」。

研究者であった照沼氏は、大学での職を得るまでの腰掛けのつもりで文部科学省の教科書調査官となる。
結局、この仕事を退職するまで行うことになった。

教科書検定で一番問題になる教科は「歴史」、とくに「日本史」だ。
それは、現代史が政治と深く関わってくるからだ。

家永教科書裁判、新編日本史問題、従軍慰安婦の記述、新しい歴史教科書など、さまざまな問題に対して、教科書調査官たちがどのように対応してきたかがよくわかった。
教科書調査官たちは、かなりのストレスを抱えて仕事をしていたようだ。
新聞やテレビの報道は表面的なことしか扱えていないということもわかった。

この本の出版社が、日本史学専門の吉川弘文館というのが良い。

たいへんに興味深い一冊だった。