先日、30数年ぶりに西武池袋線の大泉学園駅に降り立った。
ここは学生時代に約2年弱住んでいた街である。
今年の2月に、漫画家の松本零士さんがお亡くなりになった。
新聞やネットで松本さんの記事が出ていて、松本さんが50年以上大泉学園に住んでいらっしゃったこと、大泉学園駅北口に「銀河鉄道999」の主人公・星野鉄郎とメーテルのブロンズ像があるということを知った。
是非、いつか行ってみたいと思っていたのだ。
その日、大学生の次男とプロ野球のオープン戦(西武対楽天)に行った帰りに、西武池袋線に乗り、日が暮れつつある大泉学園駅に下車した。
私が住んでいた頃の西武池袋線は高架駅ではなかったので、すっかり変わった駅と街を見てびっくりした。
当時はなかった高層ビルがたくさんあり、私が学生時代だった頃の面影は何も残っていなかった。
星野鉄郎とメーテルのブロンズ像を見たあと、せっかくだから自分が住んでいたアパートに行ってみることにした。
当時通った店など一つもなくなっていた(と思う)が、約3㎞続く桜並木と練馬区立大泉中学校は当時の場所にあったので、なんとか目的地に辿り着くことができた。
最初は自信がなかったが、しばらく周辺をうろうろしていたら少しずつ当時の記憶がよみがえり、「このアパートだ!」と確信した。
当時、1階に大家さん家族が住み、2階に3部屋あり、3人の店子が住んでいた。
表札を見ると、現在は建物の持ち主が変わったことが分かった。
しかも、増築されていて、現在はアパートではなくなっていた。
30数年前の様々なことを思い出した。
駅へ向かうため五分咲きの桜並木を歩いていたら、懐かしく、少し恥ずかしい気持ちになった。
さまざまの事思ひ出す桜かな 芭蕉