第21回  戦後77年目の終戦日

今日は戦後77年目の終戦日である。
テレビやラジオでは、アジア・太平洋戦争についての特集番組が放送されている。
私は、そのいくつかの番組を見たり聞いたりしている。

戦争を経験された方々が少なくなっている。
戦争の実態を知り、それを次の世代に伝えてゆくことはとても大切なことだ。

文藝春秋は、創立100年と雑誌「文藝春秋」創刊100年の企画として、同社から刊行されている名著3作品を漫画化している。
その原作の3作品は、辺見じゅん著『ラーゲリ〈収容所から来た遺書〉』、半藤一利著『日本のいちばん長い日』、山崎豊子著『大地の子』である。
漫画版の『ラーゲリ〈収容所から来た遺書〉』は1冊、『日本のいちばん長い日』が上・下2冊、『大地の子』は全5冊だ。

とりあえず、漫画版の『日本のいちばん長い日』上・下と『ラーゲリ〈収容所から来た遺書〉』を読んでみた。
以下、『日本のいちばん長い日』の上巻と『ラーゲリ〈収容所から来た遺書〉』の帯である。

  • 『日本のいちばん長い日』

敗戦濃厚な昭和20年夏。ポツダム宣言を巡り、内閣の意見は割れていた。無条件降伏を主張する海軍、外務省に対し、陸軍、参謀本部は「国体護持の保証がない限り徹底抗戦」と譲らない。原爆投下、ソ連参戦と追い詰められるなか、ついに昭和天皇の聖断を仰ぐことに―。

  • 『ラーゲリ〈収容所から来た遺書〉』

1957年 敗戦から12年後に遺族が手にした6通の遺書。

シベリア抑留中に死んだ元一等兵、山本幡男が書き残した遺書は、彼を慕う仲間たちによる驚嘆すべき方法を使って、厳しいソ連監視網をかい潜り、日本へと持ち帰られた。

悪名高き強制収容所(ラーゲリ)に打ち勝った男たちの、勇気と知性の物語。

どちらも、学ぶこと、考えさせられることの多い作品だった。

今、ロシアがウクライナに侵攻して、毎日たくさんの人々が亡くなっている。
戦争をしても、誰も幸せにはならない。多くの人々の死があるのみだ。
日本は77年間、一度も戦争をしていない。とてもすばらしいことなのだが、ここ十数年の様子を見ていると、この先は分からない。

二度と戦争を繰り返さないためにも、私たちは、日本の愚かで悲惨な戦争を知り、次の世代に伝えていくべきだ。
それと同時に、私たち一人ひとりが賢くなる必要があると思う。

第20回 中村選手、おめでとうございます!

昨日の楽天戦で、埼玉西武ライオンズの中村剛也選手(38)が通算450号本塁打を達成した。
これはプロ野球史上14人目だそうである。
しかも、この450号は通算1000得点でもあって、本当にすごいと思う。
中村選手は、やはり「持ってる」選手だ。

仕事を終えて、帰宅してからネットでその瞬間を確認した。

1ボール2ストライクからの4球目をレフトスタンド中段に叩き込んだ。
450号も、中村選手らしい高々と放物線を描くきれいなホームランだった。

相手バッテリーは元ライオンズの岸投手と炭谷捕手というのもなかなかおもしろい。
2つの記録を同時に達成したということで、中村選手は用意されていたお祝いの2つのボードを順番に掲げたが、こんなシーンはとても珍しいと思う。

中村選手、本当におめでとうございます!
次は目標の500号です。
また、一本一本積み上げていって下さい。応援しています。

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第19回  浦沢直樹著『20世紀少年』(ビッグコミックス)

私にとって、今一番の関心事は「統一教会と自民党議員の関係」である。
連日、次から次へと新しい事実が発覚して、驚いたり、憤ったりしている。
長年にわたってカルト宗教が日本の政治に強い影響力を持っていたのかと思うと、本当にぞっとする。

今回のことに関して、がんばっている新聞やテレビ局がある。
その一方で、まったく報道しない、ほとんど報道しない新聞やテレビ局もある。
後者のニュースにしか接していない人は、別な世界に生きているようなものだと思う。
われわれ国民は、この現実を理解した上で、世界や日本で起きていることを判断すべきである。

現代はネットが普及していて本当に良かったと思う。

がんばっている報道機関を応援したい。
そして、日本をまともな国に戻すように、さらにがんばって欲しい。

今回のことで、ずいぶん前に読んだマンガを思い出した。
浦沢直樹さんの「20世紀少年」(1999~2006年)である。

作中、カリスマ性のある「ともだち」というカルト宗教の教祖が出てきて、世界の滅亡を企てる。
そして、「友民党」という政党を作って、政治の世界にも介入し、国を動かし始めるのだ。
多くの国民も「ともだち」に洗脳されてしまう。

このマンガの詳しい内容は忘れてしまったが、「ともだち」や「友民党」、「ともだち」に洗脳されてしまった政治家や国民に薄気味悪さを感じたものだ。
まさか、現実にこのマンガと似たようなことが日本で起こるなんて。本当に信じられない。
驚きと強い憤りを感じる。

「統一教会と自民党議員の関係」をすべて明らかにし、関係していた議員は反省し、きっぱりと手を切ってほしい。
日本の政治が正常になることを願っている。 そのためにも、がんばっているジャーナリスト、弁護士、政治家や報道機関を応援したいと思う。

暑中お見舞い申し上げます

暑い日が続いています。
8月は、中学3年生は夏期講習会を行います。
そして、小学6年生~中学2年生は、通常授業内で1学期の復習と2学期の予習を中心に授業を進めます。中学2年生は前学年の復習も含みます。

中学3年生の夏期講習会は、5教科全40コマの授業となります。
かなりのボリュームで大変なのですが、夏期講習会を終える頃には、みんな「立派な受験生」に変身しています。
今年も充実した夏期講習会にしたいと思います。

新型コロナウイルスの感染が拡大していますが、しっかりと感染対策をしつつ、「力をつける夏休み」「さらに飛躍する夏休み」にしてゆきたいと思います。
8月も、よろしくお願い申し上げます。

厳しい暑さが続いています。くれぐれもご自愛下さい。

第18回 粥川すず著『エリートは學び足りない』(モーニングKC)

マンガ、粥川すず著『エリートは學び足りない』(モーニングKC)を読んだ。

舞台は大正時代の旧制高校である。
野生児の大石君は親友が欲しかった。そして、新入生入寮の日に、文芸新人賞を受賞してすでに有名だった梅原君を親友と決め、「親友になってくれ」と猪突猛進で攻めまくる。
『エリートは學び足りない』は、この二人を軸に物語は進む「旧制高校友情コメディー」である。

旧制高校は、明治から昭和前期に日本にあった高等教育機関である。
現在の高校と違って、「四年制大学の教養部」といった位置づけであった。
入学枠は非常に少ない。全寮制の男子のみの超エリート教育機関だ。
旧制高校はどんどん増えていって、一番多い時で約40校存在した。
そのなかでも「ナンバースクール」という第一高等学校から第八高等学校はさらに「狹き門」であった。

時期にもよるが、学科を選ばなければ、旧制高校の卒業生は帝国大学(東京、京都、東北、九州、北海道、京城、台北、大阪、名古屋)に入学できたそうである。
戦後、日本の植民地であった京城(現在の韓国のソウル)、台北(台湾)は廃止され、残りの7校が新制大学、いわゆる受験界での「旧帝」になった。
旧制高校に入学することは、現在の難関大学に入学するよりもはるかに難しかったと思う。

学帽にマント、下駄に手拭い、バンカラな学生たちが、寮生活の中で、酒を飲み、煙草を吸い、文学書や哲学書を読み、人生を語る、旧制高校にはそんなイメージがある。

昔々、文学部史学科の学生だった私は、「明治期の師範学校」をテーマにして卒業論文を書いた。その流れで旧制高校についても調べてみた。
そんなわけで、このマンガはとても興味深く読むことができた。

第2巻の発売は今年の12月頃だそうだ。
今からとても楽しみである。

第17回 大きな決断

30年以上購読していた新聞を辞めることにした。

大好きな新聞だった。
しかし、ここ数年、内容がどんどんひどくなっていた。
権力に対する批判精神がなくなり、「どうしちゃったの?」と思うことが多くなっていたのだ。
それでも、大学生の頃から読み続けてきたこともあり、愛着もあったので購読を辞めるという決断はできなかった。

しかし、今、多くの国民が関心を持っているはずの「自民党議員と統一教会との関係」について、ちゃんと報道しないのである。
いつになったら報道するのかと思っていたが、残念ながら、まともに切り込み、記事にするつもりはないらしい。

報道に関して、何年も前から「新聞やテレビが駄目になった」と言われていた。
そして、今回のことで本当にそう思った。
週刊誌やネットテレビ、一部の地方紙などはがんばっている。
しかし、全国紙や地上波テレビは本当に駄目になってしまったと思った。

残念ながら、全国紙と地上波テレビだけを見ていたのでは社会の真実は見えてこないだろう。
今の時代、ネットがあって本当に良かったと思う。

マスメディアは権力にすり寄ってはいけない。
権力に対して、常に批判精神を持って、緊張感を持って接していなければいけないと思う。
残念ながら、この新聞にはそれがなくなってしまった。
もちろん、社内にはがんばっている記者さんもたくさんいると思う。
しかし、それが記事に反映されていないのだ。
組織の問題なのだと思う。
文化面や連載などは大好きで、毎回とても楽しみにしていたのだけれど。
それが読めなくなってしまうのは本当に淋しい。

「おかしい」と思いつつ購読を続けるのは、信用できない政治家に投票するようなものである。
だから、本当に残念なのだが購読を辞めることにした。
来月からは、がんばっている新聞を購読することにした。

私にとっては非常に大きな決断である。

【保護者の皆様へ】三者面談会、お世話になりました

7月18日に、今年度第1回目の三者面談会を無事終えることができました。
(急きょ予定を変更された方は今週中に行います。)
今回は全塾生と保護者の方にご参加いただきました。
お忙しい中、三者面談会にご出席いただきましてありがとうございました。

当塾は、塾生とのコミュニケーションはもちろん、保護者の皆様とのコミュニケーションをとても大切に考えております。
次回の三者面談会は11月に予定していますが、それ以前でもご相談ごとがあれば面談を行います。遠慮なくご連絡下さい。

8月は、中3生は夏期講習会を、小6~中2生は通常授業内で1学期の復習と2学期の予習を行ってゆきます。
塾生たちには当塾での学習を通して、「力をつける夏休み」「さらに飛躍する夏休み」にして欲しいと思います。 今後ともよろしくお願い申し上げます。

第16回 忘れられない投手

7月8日に、第104回全国高校野球選手権栃木大会が始まる。
今年もどんな熱戦が繰り広げられるのか、とても楽しみである。

現在、当塾の卒業生たちも3校の高校の野球部に所属している。3年生にとっては最後の大会になる。彼らには悔いのない大会にして欲しいと思う。

栃木大会でも毎年たくさんのヒーローが生まれる。
そして、時間を経っても忘れられない選手がいる。
その中の一人が、2013年、第95回大会の青藍泰斗の澤田大季(ひろき)投手である。

東京出身の澤田投手は、この大会、たったひとりで6試合を投げ抜いた。
投球数は680球だった。
テレビで見ていて、「こんなに投げさせたら壊れてしまうぞ」と心配になったくらいだ。

作新学院との決勝戦、澤田投手は9回2アウトまできた。
あと1つのアウトを取れば甲子園出場が決まる。
しかし、あと1人ということで力尽きてしまった。


ピンチになっても辛い表情を見せず、それどころか苦笑いを見せつつ淡々投げていた。
そんな澤田投手が忘れられない。
試合が終わっても、やりきったという表情がすがすがしかった。

当時、そんな澤田投手を私は短歌にしてみた。
以下がその短歌である。

ピンチでも表情変へず淡々と得意のボールを投げ込む澤田

東京を離れ栃木の高校に来て野球部のエースとなりぬ

六試合をたつた一人で投げてゐる君の顔には疲れが見える

恐らくは気力で投げてゐるのだらう決勝戦のマウンドの君

九回二死走者なしから死球出しエース澤田の調子が狂ふ

六試合六八〇球投げて澤田大季(ひろき)の夏が終はりぬ

名門の作新相手にエース澤田が(せい)(らん)泰斗(たいと)の意地を見せたり

「短歌人 平成二十五年 十月号  第856号」より

高校卒業後、澤田投手は白鷗大に進学した。
そして、投球ホームをアンダースローに変えたということをネットで知った。

さあ、今年はどんな熱戦が繰り広げられるのか。
高校球児のみなさん、がんばってください!
エアコンの効いた涼しい部屋から応援しています!