以下は下野新聞(2024年8月10日)に掲載された拙文です。
環境破壊が進むホテル誘致計画
6月、時々参拝する寺院のあじさい祭りに初めて行った。山の上にあるその寺院は、通常は麓から車で5分程度で着くが、この日は1時間以上かかってしまった。地元や隣接県だけでなく、東北や関西のナンバーの車もたくさん見かけた。複数ある広い駐車場は混雑していて、車を停めるのも大変だった。
アジサイにあふれた境内は美しかったが、人が多すぎて、柔軟剤の臭いが漂い、空気が悪かった。人酔いして疲れてしまった。「観光公害」「オーバーツーリズム」を実感した。
政府は、日本人を訪れる外国人観光客を増やすため、さまざまな政策を進めようとしている。全国に35か所ある国立公園に高級リゾートホテルの誘致も計画しているという。これが実現すれば環境破壊が進んでしまうだろう。この計画は進めるべきではないと思う。