第217回 鯛山作品を再読 生き方問い直す

以下は下野新聞(2025年12月10日)に掲載された拙文です。

鯛山作品を再読 生き方問い直す

先日の本紙「論説」に、医師で作家の見川鯛山先生のことが書かれていた。今年は没後20年に当たるそうだ。

約20年前、私は新聞で鯛山先生のことを知った。2005年11月に、宇都宮のギャラリーで追悼展「見川鯛山センセイの世界展」があった。そこで鯛山先生の直筆原稿や愛用品、写真などを見た。万年筆で原稿用紙に書かれた文字は味わい深かった。この時、鯛山先生の本を数冊買い求め、鯛山作品を読むようになった。

鯛山先生の作品は5~10ページ程度の短編で、最後にちょっとしたオチがある。那須の大自然、そこで生きる人々との交流などがユーモアあふれる筆致で書かれている。 「論説」で書かれていたように、鯛山作品は現代の生き方を問う契機になるだろう。久しぶりに再読して、そのことを実感した。

第216回 ビル・パーキンス著『DIE WITH ZERO』

いま話題の本、ビル・パーキンス著『DIE WITH ZERO』(ダイヤモンド社)を読んだ。

この本は、投資を始める前に読むべき本の一冊なのだそうだ。
投資に馴染みのない私としては、読む前は、ビジネス書にありがちな中身の薄い本なのではないかと思っていた。

ところが読み始めてみると、深く納得する部分が多く、最後まで一気に読んでしまった。

この本の一番伝えたいことは、「人生で一番大切なのは、思い出をつくること」であった。
私はこの意見に強く共感した。

私自身を振り返ってみると、大変なこともたくさんあったが、子どもと過ごした時間が何より大切な思い出となっている。

子育て中の親は本当に毎日が大変だ。
ストレスもたくさんある。
それでも終わってみれば本当にあっという間だった。

子育て中の方には、子どもと過ごせる時間を存分に楽しみ、たくさんのすばらしい思い出をつくってほしいと思う。

第215回 論理的思考力

以下は、2025年12月15日発行の塾通信「Step By Step 12月号」(第353号)に掲載したものです。

論理的思考力

なぜ勉強するのか? 
多くの中学生は、「志望校に合格するため」「希望する職業に就くため」などと答えると思います。もちろん、そのような動機でOKです。けれど、勉強する意味は他にもたくさんあるのです。今回はその一つ、勉強を通して「論理的思考力」を身につけるということを考えてみたいと思います。
「論理的思考力」とは、物事を筋道立てて理解することです。

ネットの普及により、偽情報や陰謀論が広がり、それを本気で信じてしまう人が増えました。2025年は、とくにそのことを感じました。「陰謀論」とは、有名な出来事や状況に対して、何の根拠もないにもかかわらず、邪悪な集団や組織が関与していると断定したり信じたりすることです。これが、いわれなき差別や社会の分断を生んでいます。ネットはとても役に立つものですが、残念ながらこのようなマイナス面もあるのです。

では、どうすれば偽情報や陰謀論にだまされないですむのでしょうか。ここで重要になるのが「論理的思考力」です。何でも単純に理解しようとするのではなく、論理的に思考し、論理的に判断するようにするのです。みなさんが学習する数学の証明問題は、まさに「論理的思考力」を身につける訓練といえるでしょう。数学に限らず、国語の説明文や論説文を正確に読み取れるように訓練することで「論理的思考力」は身につきます。

物事は単純ではありません。インチキな言葉や人物にだまされないようにするためにも、しっかりと勉強して「論理的思考力」を身につけて下さい。尚朋スクールは、みなさんに本当の意味で賢くなって欲しいと願っています。

第214回 門井慶喜著『銀閣の人』

門井慶喜著『銀閣の人』(角川書店)を読む。

まず本の表紙がいい。
歴史の教科書に必ず出てくる慈照寺銀閣の東求堂同仁斎の写真だ。

混乱した政治から逃げ、銀閣の建設に命を懸けた足利義政。
その内面を、門井さんは想像力を膨らませて一つの作品に仕上げた。 『銀閣の人』を読むことで、楽しみながら東山文化の「わび」と「さび」を知ることができる。
オススメの一冊です。

第213回 「香害」もっと重く受け止めて

以下は東京新聞(2025年9月8日)に掲載された拙文です。

「香害」もっと重く受け止めて

「『香害』苦しみわかって」の記事(8月22日特報面)を読んだ。最近、この問題がメディアで取り上げられることが多くなった。それだけ健康被害を訴える人が増え、大きな社会問題になっているということなのだろう。

私は学習塾を約30年間、経営しているが、4年ほど前から、保護者や生徒たちに「香害」の問題について積極的に情報発信するようにしている。生徒たちの衣類の柔軟剤のにおいが、どんどんきつくなっていると感じたからだ。塾の経営のことを考えると、少々、言い出しにくかったが、思い切って注意喚起したところ、教室内の空気は、以前より改善されたと感じられるようになった。

衣料用洗剤や柔軟剤の香料に含まれる人工化学物質は、頭痛、目まい、鼻血、下痢、倦怠感など、さまざまな体調不良を引き起こすことがある。また、集中力や記憶力の低下、眠くなるなど、子どもたちの学習面にも、悪影響を及ぼすことがある。しかし、これらの症状が身の回りの化学物質が原因だと気付かない人が多いのだ。

交流サイト(SNS)をのぞいてみれば、多くの人が香害による苦しみを訴えている。香害問題について啓発するパネル展や勉強会などは全国的な広がりをみせてきている。子どもたちの心身の健康を守るためにも、文部科学省や都道府県の教育委員会などには、この問題を重く受け止め、もっと迅速に対応してほしいと願っている。

第212回 嵐山光三郎さん、逝く

11月14日、作家の嵐山光三郎さんがお亡くなりになった。
享年83歳。
本当にショックだ。

大好きな作家さんで、私淑していた。

嵐山さんの若き日の小説は絶版になっていて、ネットで古本を集めて読んだ。
たくさん読んだ。
そして、今でもときどき読み返している。

写真は所蔵している本の一部。

心よりご冥福をお祈りいたします。

第211回 修学旅行 「脱京都」の流れ

以下は下野新聞(2025年11月16日)に掲載された拙文です。

「脱京都」の流れ 意義ある旅行に

先日の本紙1面「修学旅行『脱京都』の兆し」を興味深く読んだ。個人的には、歴史の授業で学ぶ奈良や京都に行き、生徒たちに歴史を肌で感じてもらいたい。その一方で、現状の京都を考えると、「脱京都」の流れは仕方ないと思う。

投稿動画で京都の様子を見ることがあるが、京都の混雑具合は本当に異常だ。インバウンドの増加で宿泊費や飲食代が高騰しているそうだが、実際に価格を確認するとその高さに驚かされる。

コロナ禍やコロナ禍明けた時、修学旅行の行き先を長野や東北に変更した中学校があった。それらの地へ旅した中学生たちに感想を聞いたところ「本当は京都や奈良に行きたかった」ということだった。しかし、どこの地でも、その街独自の歴史や文化があるものだ。それらに接することは、とても意義のあることだと思う。

第210回 ブログ200回記念クイズ 当選者発表!

ブログ200回記念クイズの答えと当選者を発表します。

◎クイズの答え◎

①80
②100
③200

◎当選者◎

佐藤博さん
保園彩奈さん
ぽんちゃんさん
冨樫羽華さん
ゴジラ1.0さん

◎ブログの感想◎

ホームぺージの更新など授業の合間を縫って、本当に大変だと思います。これからも300回目指して頑張ってください。応援して、楽しみにしています。

ブログを始めた2022年の5月、私は高校3年生でした。私が受講生の頃にブログがあったら、楽しみが一つ多かったんだろうなと思いました。

アンパンマンのパンが美味しそうでした。

今も昭和がつづいていたら100年だったことがわかった。

いつも親にスマホを借りて読んでいます。自分のお気に入りの話は、アンパンマンのパンを作った話です。とてもおいしそうで、思わず食べたくなってしまいました。これからもおもしろい日記を楽しみにしています。

◆今後とも当ブログをご愛顧いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

第209回 文芸同好会の会誌をいただきました

当塾の卒業生で、現在、白鷗大学3年生のMさんから、白鷗大学文芸同好会会誌『ジョナサンの城』をいただきました。

昨年の今頃の時期にもいただき、楽しく拝読しました。

今回いただいた会誌は第5号、執筆者13名、150ページの立派な会誌です。

これからじっくりと読ませていただきます。
Mさん、ありがとうございます。

第208回 7年半ぶり

◆以下は、「保護者通信」第274号(2025年10月2日発行)に掲載したものです。

先日、当塾の卒業生(第20期生、24歳)が塾に顔を出してくれました。公務員として国勢調査の資料を自宅に届けてくれ、対応した妻が「塾長は職場にいる」と話すと、わざわざ塾まで挨拶にきてくれたのです。

彼と最後に会ったのは、中3の合格祝賀会の時でした。ずいぶんと雰囲気が変わっていて、最初は誰かわかりませんでした。

高校時代のこと、大学受験や大学時代のこと、現在の仕事のことなど、1時間半ほど話し込みました。教室を見て、とても懐かしそうにしていました。仕事は大変そうでしたが、前向きにがんばっているようですばらしいと思いました。

時々、さまざまな場所で活躍している卒業生たちと再会します。大人になった卒業生たちと話すと、たくさんの元気がもらえます。自分も「さらにがんばろう」と思った一日でした。