第82回 意外といけるものです

2月5日は、栃木では今年一番の大雪だった。
そのため授業は休みにして、別な日に振替授業をすることにした。

写真は翌日(6日)の午後、塾の南側から撮影したもの。

雪が降ったせいか、非常に寒かった。
夜は車のドアも凍っていた。

実は、我が家では昨年の冬から、「こたつ」と「湯たんぽ」「重ね着」で冬を乗り切っている。
それまではエアコンもつけていたが、「もしかして、こたつと湯たんぽだけでも大丈夫なのではないか」と思ったのだ。
電気代の節約にもなる。

実際、去年の冬は「こたつ」と「湯たんぽ」「重ね着」だけで何の問題もなかった。
そして今年もエアコンはつけていない。

兼好法師も『徒然草』(第五十五段)で以下のように言っている。

家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑きころ、わろき住居は耐え難きことなり。

◆現代語訳◆
家作りの方針は、夏を中心に考えるべきだ。冬はどんな場所であっても住むことができる。けれど、暑い夏は、暑さを考えないで建てた家は住めたものではない。

寒い冬を「こたつ」と「湯たんぽ」「重ね着」で乗り切るのもなかなかいいものです。
是非、みなさんもチャレンジしてみて下さい。

そうそう、頭の寒い私は「毛糸の帽子」も被っています。

第81回 ドラマはいつも2話目から

テレビドラマはよく見る。
最低でも1クールに3作品は見ている気がする。
そして、なぜかいつも2話目から見ることが多い。

新聞のテレビ欄で、新しいドラマが写真つきで紹介されるのが2話目からということが多いからだと思う。
1話目から紹介してもらえるとありがたい。

さて、現在見ているドラマは以下の通り。
(  )内の名前は主演俳優、敬称略。

「ブギウギ」(NHK、月~金、趣里)

「光る君へ」(NHK、毎週日曜日、吉高由里子)

「正直不動産2」(NHK、毎週火曜日、山下智久)

「院内警察」(フジ、毎週金曜日、桐谷健太)

「ジャンヌの裁き」(テレ東、毎週金曜日、玉木宏)

「おっさんのパンツがなんだっていいじゃない」(フジ、毎週土曜日、原田泰造)

このうち、1話目から見ているのは「ブギウギ」と「光る君へ」で、他はすべて2話目からの視聴。

さて、今日からずっと楽しみにしていた新しいドラマが始まる。
宮藤官九郎脚本・阿部サダヲ主演の「不適切にもほどがある!」(TBS)だ。

クドカン脚本・阿部サダヲ出演の作品には、「タイガー&ドラゴン」(主演は長瀬智也と岡田准一)という名作がある。
今回の新作も絶対におもしろいはずだ。
今から非常に楽しみにしている。

※「正直不動産2」の第2話「思いを伝える」(1月16日放送)では、益子町と益子焼、真岡鐵道などが出てきました。

第80回 2023年の漢字は「怒」

私の「2023年の漢字」は「怒」です。

その理由を紹介します。
以下の文章は、今年1月8日の東京新聞に掲載されたものです。
読みやすさを考慮して、ネット仕様でご紹介します。

国民無視の政治 転換を

昨年末は自民党裏金問題が発覚し、日本の政治が揺らいだ。
他にも同党は、旧統一教会との深い関係、インボイス制度導入、現行保険証の廃止、国立大学法人法改正、辺野古新基地問題など国民の声を無視した政治を強行している。
世論無視、国会軽視、嘘がまかり通る政治、それに伴う社会のモラルの低下は、第2次安倍政権から始まったように思う。
日本は明らかに衰退している。
毎日ニュースに接して、怒りを覚えている。
こんな政治が続いていいわけがない。
国民は怒りを忘れず、選挙で国民の生活を第一に考える政治家と政党に投票すべきだ。
メディアは政権与党の問題について忖度なしの報道を心がけてほしい。
本年は、国民が政治を信頼し安心して生活でき、子どもたちが希望を持てる日本になることを願う。

第79回 塾生たちの「2023年の漢字」

尚朋スクールでは年末企画として、塾生たちから「今年の漢字」を募集しています。
今年は8人の塾生が参加してくれました。

以下で、「2023年の漢字」を発表します。
なお、全員からブログ上で発表する許可を得ました。

◆2023年の漢字

・「努」 受験生として今までで一番努力した年だから。(中3)

・「楽」 中学校生活が始まり、クラスが明るく元気で、今年がとっても楽しかったから。(ゆ)

・「兎」 今年うさぎを飼ったからです。(チョコ)

・「友」 いっぱい友達ができたから。(耀斗)

・「悔」 もう少し勉強しておけばよかったなと思ったから。(中3)

・「頑」 中学生になってから、小学生のときと比べて生活や勉強などがいろいろと変わりました。知らない人がいる中で、友達ができるように努力し、また新しい道を切り開こうと何事に対しても積極的に取り組み、「頑張った」と思った一年だったからです。(☆choco3☆)

・「新」 中学生になって、新しい友達、新しいクラスになったから。(choco)

・「走」 去年よりもたくさん走って、その成果が出たから。(ゆうこる)

塾生たちは、さまざまな思いを胸に2023年を過ごしたようです。

さて、私の2023年の漢字は?

それは「怒」です。

理由は、当ブログに80回目で書くつもりです。
乞うご期待!

第78回 【速報】万城目学さん、直木賞受賞!

昨日、第170回芥川賞・直木賞が発表された。

受賞者は芥川賞が一人、直木賞が二人。
その直木賞受賞者の一人が万城目学さんで、受賞作は『八月の御所グラウンド』。

実は、私は今ちょうど短編集『八月の御所グラウンド』(文藝春秋)を読んでいる最中で、万城目ワールドにどっぷりと浸かっていたところだ。

読み終えたら感想をブログに書こうと思っていたが、あまりにも嬉しすぎて「速報」として駄文を書いた。

万城目さん、直木賞受賞、本当におめでとうございます!

第77回 年賀状じまい

1月半ばになって年賀状のことを書くのも無粋なのだけれど、年賀状の話を。

何年も前から年末になると新聞やネット上で「年賀状じまい」が話題になる。

「高齢により年賀状を書くのが負担になった」「年末の忙しい時期に年賀状を書くのは苦痛」「メールやLINEでつながっているから年賀状は不要」などの理由から、年賀状を書くのを辞める人が増えているようだ。

今年、ついに私のところにも「年賀状じまい」の年賀状が届いた。
大学の先輩からである。

実は、我が家は喪中なのだが、何かの手違いで送ってしまったのか、または「年賀状じまい」を決めたから送ったのか、そのへんの事情は分からない。
先輩の年賀状には、今年で年始の挨拶をやめるということ、今後は電話やメールなどで連絡するということなどが書かれていた。

実際に「年賀状じまい」を受け取ると、ちょっとさびしい気がするものだ。

確かに、年末の慌ただしい中、年賀状を書くというのはなかなか大変なものである。
今はLINEやメールで、いつでも連絡がとれる。
さらに、今年の秋には、手紙もハガキも3割を超える値上げとなるようだ。

現在、手紙(25g以内)84円が110円に、ハガキ63円が85円になるという。
今回の郵便料金の値上げで、年賀状離れはさらに加速するだろう。

さて、私はどうするか?

今のところ、「年賀状じまい」をするつもりはない。
つき合いは「年賀状だけ」という友人や知人も多いが、年に一度だけのつき合いも「また楽しからずや」である。

あれこれと添へ書き悩み年賀状

澤田初夫

第76回 奈倉有里・逢坂冬馬著『文学キョーダイ!!』

奈倉有里・逢坂冬馬著『文学キョーダイ!!』(文藝春秋)を読む。

奈倉有里さんと逢坂冬馬さんは姉弟だ。
姉の奈倉さんはロシア文学の翻訳者、弟の逢坂さんは小説家。
私はこのお二人を知らなかったが、作家姉弟の対談が面白そうだったので読んでみた。

歴史学者の父を持つお二人は、本に囲まれた家庭で育つ。
好きなことを自由にやらせるという家庭の方針のもと、奈倉さんも逢坂さんも結果的に「自分の好な道」へ進む。

子ども時代の話、学生時代の話、いかにして文学の道に進んだのかなどの対談。
それぞれの文学に対する考え方、文学との関わり方など、たいへん興味深かった。

そして、奈倉さんも逢坂さんも、社会や社会問題に対して、歴史に対して、政治に対して、しっかりとした考えを持っている点に好感が持てた。

メディアのあり方、ファシズムの危険性、どのように社会がおかしくなっていってしまうのかなどを話している部分が特に印象に残った。
以下は逢坂さんの発言部分(P221)。

「パンとサーカス」という古代ローマの言葉がありますよね。政治的関心を失った民衆には食糧と娯楽さえ与えておけば、支配はたやすいという。いまの日本は国民にパンを与えないけど、サーカスは民営化されているからテレビで見てよという感じ。いまはなんとかかんとか言論の自由を手に入れられているんだけれども、ひょっとしたら放送法をめぐる解釈の変更と国民の無関心によって失われていく過程にあるかもしれない。最悪の事態が進行することを恐れていますね。

この部分はまったく同感。
国民の多くがWBCや大谷翔平選手の活躍ばかりに気を取られている裏で、国民の主権を奪うようなことが次々と決まってしまっているのだから。
国民が政治に興味を持たず、メディアがちゃんと機能しなくなれば、自分たちの首を絞めるような社会になってしまうのだ。
そうなってしまえば、スポーツ観戦も「推し活」もできない世の中になってしまう。
実際、今の日本はそうなりつつあると感じている。

いろいろと考えさせられる本だった。

第75回 真岡北陵高再編 介護福祉科存続へ

今日の下野新聞に「真岡北陵高再編 介護福祉科存続へという記事があった。

昨年7月、県教委は第3期県立高校再編計画案を発表した。
真岡工業高と真岡北陵高を統合し、真岡工業高の校地を使用するという案だった。
この計画を知った時、かなり驚いた。
私は真岡高と真岡女子高が統合されるのではないかと思っていたからだ。

7月発表の時点では、真岡工業高と真岡北陵高が統合され、その際に、真岡北陵高にある介護福祉科を廃止、かわりに益子芳星高に福祉コースを導入するというものだった。
この案に対して、地元真岡市や医師会が反対し、存続を求める要望書や署名が相次いでいたという。

福祉コースは介護福祉科と比べて、介護福祉士の資格を取得するまでに年数が長くなってしまい、そうなると介護の現場で大きな問題となってしまうからだ。
芳賀郡市医師会は1万1千人分以上の署名を集め、県教育長に提出したそうだ。

真岡北陵高の介護福祉科の現在の定員は30人、それが20人と減らされるものの、統合される新しい高校に存続されることになった。本当に良かったと思う。

私自身、父のことで介護福祉士さんたちにはたいへんお世話になり、とても感謝している。
当初の計画通り、真岡北陵高の介護福祉科が廃止となってしまったら、現在でも十分ではない介護福祉士の数がさらに不足して、介護の現場はたいへんなことになっていただろう。

今回、市民が声を挙げて行動すれば政策が変わるということが証明された。
これは市民の政治参加である。

市民の切実な思いを受け入れ、当初の計画を見直してくれた県教委に感謝したい。
国も、国民の声に対して謙虚に耳を傾けてくれれば、「聞く耳」を持ってくれればと思った。

第74回 多井学著『大学教授こそこそ日記』

2024年の最初に読了した本は、多井学著『大学教授こそこそ日記』(三五館シンシャ)である。

この本は「汗と涙のドキュメント日記シリーズ」の1冊で、それぞれの業界で働く仕事人が、リアルな実態を包み隠さず書くという、とても興味深い本だ。
もちろん、みんなペンネームを使用している。

多井学さん(仮名)は1961年生まれ。
日米の大学を卒業後、カナダの大学院で修士号を取得。
大手銀行を経て、短大の専任講師、某国立大を経て、現在、関西私大のKG大(関西学院大学)に勤務している現役教授である。

研究者になるまでの苦労(大学の専任教員になるのはギャンブルに近い)、弱小オーナー短大の労働条件の悪さ、大学内部の問題など、ユーモアと自虐ネタを込めてリアルに紹介してくれている。
興味深い内容で一気に読んだ。

しかし、ラストは本当に悲しく、しみじみとした内容で、生きる悲しみのようなものがひしひしと伝わってきた。

三五館シンシャの「汗と涙のドキュメント日記シリーズ」の魅力。
それは、社会人は、失敗も成功もあるが、それぞれの分野で、喜びや悲しみを味わいながら、一生懸命に働き、精一杯生きているということが伝わってくるところだ。

是非、若い人たちにも読んで欲しいシリーズなのである。

第73回 元日から大変なことに

2024年は元日から大変なことが起こってしまった。
能登半島地震である。

お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災された皆様に対して、心よりお見舞い申し上げます。
皆様の安全と、一日もはやい復興をお祈り申し上げます。

地震が起こるたびに、いつも原発が心配になる。
こんなことを心配するのは本当に嫌なものだ。

最新のニュースによると、石川県志賀町にある志賀原子力発電所は、外部から電気を受け取る系統が現在も使えない状況が続いているようだ。

約1か月前、経団連の十倉雅和会長が稼働停止中の北陸電力の志賀原発を視察し、「一刻も早く再稼働すべきだ」とコメントした。
もし、十倉会長が言うように原発を再稼働していたらと思うとゾッとする。

日本は東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故を経験している。
原発事故が起こってしまったら、その後どれほど大変かということは分かっているはずなのだ。
それなのに、国は原発を再稼働し、積極的に原発を活用しようとしている。
これは大きな間違いだ。

福島第一原発事故の処理はまったく進んでいないのである。
そもそも地震大国日本に原発が50基以上あるというのは異常なことなのだ。

原発は人間には制御できないものである。
国と電力会社は、もう一度福島第一原発事故を思い出し、原発廃止の政策を進めて欲しいと思う。

 当ブログの読者の皆様。
2024年もよろしくお願い申し上げます。