県立高の一般選抜まで、あと42日となりました。
あと42日しかないと思うか、あと42日もあると思うか、状況は同じであっても気持ちがまったく違ってきます。
学生時代から含めると、私は塾講師という仕事を始めてもうすぐ32年目に入ります。そして、尚朋スクールは今春で26年目になります。この間、たくさんの受験生と接してきました。そして断言できることがあります。「最後はメンタルの強さだ」と。
受験を前にして、不安で不安で勉強に集中できなくなってしまう人がいます。何をやっていても落ち着かず、空回りしてしまっている人です。それは受験生としてよくある状態です。しかしその一方で、次第に集中力を高め、黙々と自分の課題に取り組み、充実した直前期を過ごす人がいます。
この二者は何が違うのでしょうか。
それは心のあり方です。「合格しなくては」という思いが強すぎて、力みすぎてしまっている人は、直前期に勉強に集中できないのです。また、受験本番で、自分の実力以上の力を出そうとする人は、逆に緊張して力が出せなくなってしまうのです。そうではなく、これまでがんばってきた自分を信じて直前期を過ごし、また本番では「自分の力を全部出し切ってやるぞ」、「受験を楽しんでやるぞ」といった気持ちで臨むと良い結果が得られるものなのです。リラックスして試験に臨む、心の余裕が大切ですね。そして究極のところ、本番で自分の持っている力を出し切れれば、どのような結果になろうが、それは良い受験だと私は思うのです。
結果はコントロールできないが、準備はできる。できる準備をすべて終われば、準備にふさわしい結果がやってくる。
元メジャーリーガーのイチロー選手の言葉です。
「本番で力が出せるだろうか」「志望校に合格するだろうか」などと悩んでいないで、今できる準備をしっかりとやって下さい。そして、「受験を楽しむ!」くらいの気持ちで本番に臨みましょう。そうすれば、必要以上に緊張しすぎることもなく本番に臨めます。
受験は、最後はメンタルの強さがものをいいます。そしてそれは心の持ちようなのです。
中3生が、本番で最高のパフォーマンスを発揮できることを願っています。
『Step By Step 2・3月合併号 第304号』(2022年1月24日発行)より